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【2023年映画ベスト10】

2024年1月23日

こんにちは。管理人のサノです。

この記事では、2023年に公開された新作映画について、ベスト10をご紹介します。

あくまで個人の感想ですが、100本以上の新作映画を鑑賞した中から、これは!と思える作品です。ぜひ鑑賞の際のご参考などにしていただければ幸いです。

それでは、早速行ってみましょう!

2023年ベスト10

第10位【人の愚かさと恐怖に戦慄】鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

テキストテキスト

©️映画「鬼太郎誕生ゲゲゲの謎」製作委員会

あらすじ

口コミで評判が評判を呼び、劇場数も増えた本作。2023年のダークホースだったんじゃないでしょうか。

ゲゲゲの鬼太郎といえば、日本人なら誰しも名前は聞いたことがある水木しげる先生による妖怪作品。私も幼少期は鬼太郎のアニメをよく観ていたものです。

とはいえ、幼少期に観ていたからこそ、10代ではない自分は対象年齢としては違う作品なんだろう。と思って、特に気に求めていませんでした。

絵柄が子ども向けアニメのそれということもありましたが、この内容が大人向けです。内容の残酷さ、容赦なさに加え、あの描写はこういう背景があったんじゃないか、こうだったんじゃないかという考察好きには堪らない、余白を楽しめる作品ですね。

第9位【鑑賞後もう一度観たくなる】TAR/ター

まず、何の情報も入れずに鑑賞して欲しい作品です。

冒頭は登場人物たちの会話から情報をキャッチアップする必要があるため、やや情報量が多く感じるかもしれません。

それでも点と点がつながっていく感覚と、笑っていいのか泣いていいのかと戸惑ってしまうような体験は変え違いものでした。最高です。

第8位【北野節炸裂】首

(C)2023KADOKAWA (C)T.N GON Co.,Ltd

北野イズムを痛感する娯楽作品でした。

北野武監督、初の時代劇。監督に代表される『ソナチネ』や『アウトレイジ』といった血で血を洗う戦国時代で魅せてくれるのか・・・

という期待値とはややズレでしたが、コメディアンとしてのビートたけしが色濃い分類の作品で、それが分かると、くだらない中にも芯を食う掛け合いがたまらなくなります。

ラストも、作品の中で積み上げてきたものを蹴り飛ばすような痛快さ。

第7位【グウェンの物語】スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース

(C)2023 CTMG. (C) & TM 2023 MARVEL. All Rights Reserved.

スパイダーバース2こと、『アクロス・ザ・スパイダーバース』。

前作はマルチバースから集結する多様なスパイダーマンと少年の成長を美麗な画とアニメーションで魅せつけてくれた傑作でしたが、本作も負けず劣らず傑作でした。

前後編の前編にあたる本作は、後編ありきの作品と聞くと中途半端さが目立ちそうな印象になりますが、一つの物語として集約され単体でも充分楽しめます。

前作で主人公のマイルズと距離が近づいたスパイダーグウェンこと、グウェン・ステイシー。本作は彼女の心のうちに潜むとある葛藤を取り上げており、これを軸に置くことで後編に繋がる大きな物語を動かしつつ、一本の作品としてまとめています。

アニメーションの進化に圧倒されながらも、物語の秀逸さが目と耳を離さない。後半も待ち遠しい作品ですね!

第6位【滑稽な物語を笑って鑑賞】逆転のトライアングル

これぞ2023年のポップコーン映画!

人種や資産によって階級づけられているような私たちの社会を皮肉に描く本作。考えさせられるような仕立てもありつつ、それを超えてあらゆるものを滑稽に映します。

大きく3章に分かれており、ここから次の章に入るんだと視覚的にも分かるため、頭が切り替えやすく作られており、集中の起伏を作ってくれるのも見やすいポイントです。

こういった皮肉を描く作品は笑いながら誰かと見て、物語を笑いながら振り返りたくなります。

第5位【ただの映画愛では終わらない】フェイブルマンズ

第4位【極限のワンアイディア作品】FALL

高い塔に登って、降りられなくなった二人組。さあ、2人は助かるのか!

という、あらすじを超短文でまとめられるようなワンアイディア作品ですが、これがなかなかに見応えある。

あの手この手で自分たちが塔の上にいることを知らせようとする2人に、襲いかかる災難。

見終わった後に何か残るような作品ではないですが(危ないことは気をつけようという小学生並みの教訓は得ました笑)、暗い劇場で物語に集中して鑑賞するとその世界観に自分もいるような没入感を得られる良質な体験映画でした。

第3位【子を持つ親には刺さりすぎる】aftersun/アフターサン

第2位【見終わった後の清涼感たるや】PERFECT DAYS

毎朝、決めた時間に起きて、植物に水あげ、玄関前に一つずつ置かれた小物を取り、家のドアを開ける。そして、空を見上げる。

その顔が清々しく、羨ましい。この清々しい笑顔が、この作品を現していたと思います。

日々同じリズムで過ごす、ある意味では完璧主義者の平山さんの日常。

鑑賞当初は、同じ日が続くことを感謝し、嬉しく過ごしているかと思いましたが、これが違うんだと平山の姿に気付かされます。

同じ日、同じ瞬間なんて一日たりとてない。木漏れ日のように、表情を変えていくその一瞬を愛していきたい。そう思える作品でした。

第1位【ジャズは熱くて激しい】BLUE GIANT

原作(漫画)のファンとして待ちに待ち望んだ作品でした。

2022年にアニメ映画公開!と原作帯に書かれていた時の高揚。公開時期が遅れ、2023年公開にはなりましたがそれに応えてくれる大傑作でした。

【漫画なのに音が聞こえる】とも評される原作は、熱く、心沸るジャズ漫画です。

そして本作はそんな原作が持つ若さ故の実直さ、わがままさ、パワフルさ、これらをそのままにしつつ、最高の迫力と、原作では味わえなかった「この音楽が鳴っていたのか」という音楽による体験を与えてくれました。思わず劇場鑑賞後にサウンドトラックを買ってしまうほど熱に当てられた作品です。

ラストに差し込まれたギフトも、こういう展開もあって良かったよな・・・と思わず涙がこぼれました。

ということで、2023年ベスト1はBULE GIANTでした!

2023年を振り返って

スピルバーグ、スコセッシ、宮崎駿、北野武などのいわゆる大御所監督の作品が多く公開されました。

映画を多く観ると、やはりハマらない作品にも出会うことはありますが、大御所はやはり慣れ親しんでいることもありそういった期待値のズレが少なく、観る側としてはありがたい年でした。一方で、特に宮崎や北野武の両巨塔は本当にやりたいように作品を作ったんだなと。やや観客を置いてけぼりにしてしまう作品だったのも事実かと思います。

『首』は年ベスに上がるくらいには好きですし、『君たちはどう生きるか』も年ベス次点くらいに好きです。繊細な画やジブリというブランドに浸かった幼少期を過ごした身としては、結局、公開されるだけである程度嬉しいんですよね笑

とはいえ、映画はすべからくエンターテイメントだと思っているので、観客に届ける努力を怠ってしまったのかなと思うと、やや残念な気持ちです。

『ゴジラ-1.0』の世界での快進撃は、ある意味、観客が求めることを突き詰めた結果のようにも思い、色々と考えさせられますね。

ということで、2023年も心躍る作品とたくさん出会えたことに感謝!

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